池田
スマート農業の発展性と未来は、藤井さんの中で、どのようにイメージされているか、どうなって欲しいか、もしくはどうして行きたいかというのはございますか。
藤井
そうですね、やはりまだまだこれに関しては、可能性があると感じています。センシングの技術をいろんな形で導入して行く中で、もっと精密に個体の情報を、その情報自体にも価値を持たせて行くということを進めて行ければ良いんじゃないかなと思っています。
センシングとか記録とかを、本当にガラス張りにして行きたいというところが、当社がこの先に思い描いているところになってくると思っております。
池田
情報の共有性・ガラス張り化、透明性を高めて行くということに関して、現在哺育農家さん・繁殖農家さんが育てた牛を市場に出して、肥育農家さんに行くとか、他の牧場さんに初妊牛が行くと、どうやって(それまで)飼われていたのかというのは、買い手も不安だと思うんです。逆に生産者・子牛を出す側からしたら、出した牛が「うちの牛、最終的にどうなったのかな」というのが気になるところだと思うのですが、vetellに今後期待することはどうでしょうか。
藤井
非常にありますね。他社間・会社を超えて牛の個体データは「共有の財産」として扱えるようになってくると一番理想的なのかな、と思います。広がりを持てば持つほど、牛の飼養管理に関して、もっとレベルの高いことが会社の垣根を超えてやれるようになって行くと、これは本当に、この畜産界全体として非常に大きなメリットになって行くんじゃないかなと思っていますので、(農家)個別の情報で囲い込むのではなくて、ネットワーク化して行くというところ、そこに非常に大きな期待を感じております。